PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

とある宇宙の片隅の炎上ブログ


 【事件激情】
 *ネバダたん─“史上最も可愛い殺人者”佐世保小6同級生殺人事件 
 *狭山事件と「となりのトトロ」事件編 /うわさ検証編 
 *東電OL殺人事件 
 *借りてきた「絶望」。─殺戮ゴスロリカップルと毒殺女子高生タリウム 


  
nobi.jpg
 

あれは【事件激情】のNEVADAたんをつらつら書いてた頃のことじゃったなぜかじじい化、
  
少年犯罪がらみのネタをもろいろネットをあさっていたら、たまたまどっかの人のブログ記事を見かけた。
  
えーとそれはたしか高校生男子首切り事件を扱った本が出たときの書評っぽい記事らしく、
心にナイフのえーと、まあそんなタイトルの本なんであるが。
でそのブログはその本を批判していた。
  
でそのブログ主はえーと本職のライターさんかなんかだったと思うんだが、ぬーむ、すまん、だいぶ前だったし、そのブログもずいぶん前の記事だったし、どのブログだったか分からんくなっちゃって二度と見つからんであるよ。
  
さてその事件であるが、
  
男子Aが男子Bをナイフで刺し殺した。
Aは成人後、いい大学に行って弁護士に。
一方、男子Bの遺族は家庭崩壊で、Aの父親が払い始めてた詫び金も父親が死んだらすっぱり途切れ、人生順風満帆のAからはなんの音沙汰もなし。というか遺族も著者もAから暴言吐かれた。
こんな不条理まかりとおっていいのか(怒声)

  
と、
そんな本だったと思う。話題になった分、ちょっと遺族に肩入れしすぎで感傷的にすぎないか、とも叩かれた。まあ売れたしねその本。
  
で、このブログ主さんはこの本に批判的で、
「更正しすぎても批判される」
と揶揄して、曰く、
“せっかく社会復帰して弁護士として正しい人生送ってる人を無関係の連中が叩いている”
  
と、大意はそんな感じだったと思う。こまかいこと忘れちゃったが。
  
たしかにその本を読んで“義憤”にかられた読者が騒ぎ出し、それを受けて(というか面白がって)、ネット住人がなんと匿名のはずのAの身許と弁護士事務所をつきとめてしまい、大々的に名前が流出。あげく大勢がデントツ
  
立場を失ったらしいAは詫び状を送ったり賠償金を払うとか言ってたものの結局廃業し、行方不明。
  
という事態は実際に起きた。こわいこわい。
  
  
で、その現象をそのブログ主は叩いたわけである。
というよりAにむしろ熱く共感同情してるような。

  
当然ながらこの記事は禿げしく炎上した。
「遺族が苦しんでるのにひどい」「あんなひどいやつがまかりとおってるのにひどい」的な。
  
ブログ主、すっかり怒ってしまい、まあお定まりの憎悪のスパイラルが発動、コメント欄はけっこう荒れた。
  
最後は仲の良いであろう人が「まあまあ」となだめて終わっている。はず。もう二度と見つからんけど。そんな感じだった。
 
  
しかしそのバッシングコメントには、目的は手段を正当化する的な感傷な声はたくさんあったのに、記事のいちばんの穴を突くコメントはなぜかひとつもなかった。
  
それは、
  
  


「更正しすぎた」
という一点である。
たぶん弁護士を一流の正しき社会人ととらえて「しすぎた」と書いたんだろう。
  
このブログ主さんはバッシンガーたちに「勉強不足の無知な愚民どもめ」的な対応をして案の定ますます火に油を注いだんだが、
  
筆が走ったのかほんとに思いもしなかったか知らんが、
  
少年法の根幹になる「更正」は、
その後、まっとうに生きる、っつうのもあるが、
まず前提として、
「自分の犯した罪(少年法上は非行だが)と向き合って、贖罪というか、償いの心をもつというか、とにかく反省しましょう
なんである。まあ建前であるが。
  
そうしてみると、Aの「更正」はまったく前提がすっぽ抜けてる。
事件のことはすっぱり忘れてリセットして気持ちよく人生に戻ってるわけだ。
更正する、とは清算してさわやかに自分の人生からなかったことにするのではない。
更正しすぎるどころかそもそも更正の前提がない。0に1000をかけようが1万をかけようが0のまま、とおんなじである。
  
Aがリセットで過去を清算して気持ちよく人生を謳歌してたらしいことは、父親の払ってた詫び金を“父親が勝手にやってたことだからおれは関係ない”と引き継いでなかったり、遺族に謝罪どころか暴言を吐いたり、取材の電話をした本の作者に「金が欲しいんか」と毒づいたり(それでムカついたのか本がAを邪悪視する内容になった)、あたりからもうかがえる。
  
Aが弁護士として少年犯罪の被害者や遺族のために働いてるとか、少年犯罪者の更正のために尽力してるとか、そういう様子もなかった。
  
となると、このブログ主さんの言いたいことは根底からひっくり返ってしまうんである。
なにしろ、ちゃんと更正しすぎてるよき市民がいわれのない中傷と攻撃を受けたのが理不尽、
と怒ってるんだから。とくに前半部分に力が入ってるようにみえた。
  
いやその前半部分は、無いから、である。
 
このブログ主さんはライターさんらしいが、大丈夫なのかと思ってしまう。

(もちろん形式的には更正できたと判定されたから社会に復帰してるんだろうが、もしそれが根拠ならますます大丈夫なのかである)

たしかに不特定多数的な人々がデントツやらしたのは別の意味で問題で、そりゃあんたら何様だよ、であるがの。それとこれは別の話。
  
それよりもあんなにたくさん批判コメントがあったのに、誰もそこにふれてないのに慄然とした。
  
たとえば、Aの職業がもっと反社会的な職業だったり、もっと底辺だったりしたら、みんなこの記事を炎上させただろうか、
  
あーそっかそれなら「更正しすぎ」とも見なされず、こんな記事は書かれなかっただろうな。
  
というかそもそも本がまず書かれてないな。
   

おや、あと3つばかりそれと似た話について書こうと思ったんだが、というかそっちの方がむしろ本題だったんだが、すっかり長くなってしもうた。そこはまた今度。いつか思い出したときに。

  
あ、今ごろだがその本、「更正」で画像検索してたら出てきた。

心にナイフをしのばせて (文春文庫)心にナイフをしのばせて (文春文庫)
(2009/04/10)
奥野 修司

商品詳細を見る


これであるな。


関連記事
スポンサーサイト

| 社会的 | 22:16 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

>たとえば、Aの職業がもっと反社会的な職業だったり、もっと底辺だったりしたら、みんなこの記事を炎上させただろうか、

否。でありましょう。
固定概念、思い込みってやっかいですわね。奥様。

| ash | 2010/06/06 00:37 | URL | ≫ EDIT

確かに、ブログで滔々と偏った(本人は気付いていないのでしょうが)論説を展開する人いるよね。
そういうのに乗っかる人は多いけど、私はわざと的外れのコメントを書いてあげるのさ(笑)
でも世の中の人って熱いのね~!
あっ、私がドライ過ぎなのか。。。

| かあたん | 2010/06/06 02:36 | URL |

Re: タイトルなし

>あっ種度の

> 否。でありましょう。
> 固定概念、思い込みってやっかいですわね。奥様。

そうですわねおほほほ。なんてワ士も固定観念にまみれておりますわよ。

弁護士というとなんか日の当たる坂道って感じですが、
このあいだ、5000万円賠償金をとるから2000万円報酬くれ、といって、裁判で650万円しかとれなかったのに、報酬は2000万だからこの金はぜんぶおれのもんだ、と言い放って営業停止くらった弁護士がいましたな。
こわいこわい。

|  noriaky231(仮名  | 2010/06/06 14:37 | URL |

Re: タイトルなし

>かあたんどの

> 確かに、ブログで滔々と偏った(本人は気付いていないのでしょうが)論説を展開する人いるよね。

その筆頭にならないようにワ士も気をつけないとですなあ。あら?もう手遅れですかなあ。

> でも世の中の人って熱いのね~!
> あっ、私がドライ過ぎなのか。。。

熱いっぽいです。ドライがちょうどよかです。


|  noriaky231(仮名  | 2010/06/06 14:41 | URL |

つくづくネットの世界は怖いですね。
そしてつくづく人間て身勝手な生き物なんだなーと。

自分も気づかぬうちに身勝手に生きているところあるんだろうな。

| 志龍 | 2010/06/06 20:19 | URL |

Re: タイトルなし

>志龍どの

> つくづくネットの世界は怖いですね。
> そしてつくづく人間て身勝手な生き物なんだなーと。

まあじかに殴られたり蹴られたりしないので炎上といっても痛くはないですが、精神的にはかなりくるようですね炎上ってのは。

やっぱりネットは言葉の使い方をちょっと間違えるだけでリアル世界のように言い方や顔のニュアンスで察してもらうとかできないんで、爆発炎上が起きやすいってのもあるんでしょうね。

そしてその炎上させるバッシンガーたちも実を言えば、ちゃんと文を読んでなくて早とちりだったりまったく勘違いだったりすることが多いです。脊髄反射っていうんでしょうか。

で、それにさらに脊髄反射で「言われてる内容じゃなくて言われ方」にのみカチンときて返してしまったりするのでたいへんです。

まあこの二度と見つからないブログヌ氏のブログヌさんってだれ?アフリカの人?ブログ主のばやいは最初からかなり上から目線っぽかったしそのわりに底が浅いもんだったので当然のなりゆきだったかもしれませんが。

> 自分も気づかぬうちに身勝手に生きているところあるんだろうな。

いや志龍どのは少なくとも大丈夫じゃないですかねえ。
いろいろな書込みから謙虚とか謙譲とかの文字が伝わりまくりですよ。

しかしあれですなあ、やっぱり自分は自分で思ってるほどなんも分かってないんだ、というのは常に思い続けなければいかんのでしょうなあ。
まあなんかゴーマンかましとるな状態だったら蹴っ飛ばしてください。

|  noriaky231(仮名  | 2010/06/06 22:16 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://nornie.blog70.fc2.com/tb.php/54-a97f793d

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT