PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

【事件激情】ウルトラNW : 第7便 -続【シモヤマインシデント】

*第6便
un00modoru.jpgwhitespace*200*20un00mokuji.jpgwhitespace*200*20un00tojo.jpgwhitespace*200*20un00shiryo.jpgwhitespace*200*20un00nenpyo.jpg



2015052121023903c.jpg *クリック第7便前半へと戻る


ボクがいま思うには、下山事件は、
捜査政治に利用しすぎたんですよ。

──平塚八兵衛@「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史




un03titlenewworld.jpg  un07cpt_7bin.jpg
u00redline_g_640.jpg
un07cpt_yakai02.jpg ─続

登場する事件テロ紛争戦争、その捜査は公表された情報に基づく。
黒字の人物赤字の人物紫字の人物および各国の機関団体部局は実在する。
白鳥百合子ニイタカ・ヤヨイ-カトリーヌこの文字色は架空の人物であり、
実在する人物との関わりは、根拠は創造にしてソースは妄想である。
平塚八兵衛による捜査は史実と異なるが、それにはある意図がある。



un06しょうわ2_bl 
un07じやます 
un07じやまする 
女将、邪魔するぜ」

un07あらけい02 
「あら刑事さん。まだ何か? すみませんけど、もうすぐ開店なんですよ」

un07ごていし 
亭主はいるかい?」
「いま買い出しに出てますが。主人に御用でしたら毎日この時間はいませんよ」
「そうですかい。じゃ女将にちょっと聞きたいことがあるんだ」


un07しもやまさ 
下山さんは自殺と新聞に出てましたけど、後で聞いたらそうじゃなかったんですね」
「いやいや、まだ捜査中でね。どちらとも決まったわけじゃない」

un07それでも 
「それで、もういっぺん洗い直ししてるんだが、どうしても失踪前日7月4日下山氏の行動が気になるんでまた協力願おうとこうしてね」

u12えーし02 
「あの日の夕方日本橋交差点で専用車を降りた下山氏は、
車に戻るまでの半時間、どこで何してたのかってことで」

un07まえにもnew0507 
「前にも申し上げたとおり、うちにはおいでになりませんでしたよ」

「ええ覚えてますよ。それでうんうん考えた。
で、その前の、ある行動が浮かび上がってきた」

u02さとうさん 
午後2時半下山総裁呉服橋の薬屋に寄って胃薬を買い、

u02このころみつ 
つぎに東京駅南口三菱千代田銀行で車を降り、大西運転手5、6分待たせた。

u04あめりかせいの 
このときのウラは取れてるんだ。
銀行の受付で金庫係長から私金庫カギを受けとり、地下私金庫に降りていた。

何を出し入れしたかは、行員私金庫を開けたところを見ていないのでわからない。

u04このころいんふれ 
翌日5日、失踪の朝も下山氏は三菱千代田銀行に寄って、また私金庫を開けた。

そのときはカネを持ち出してる。自宅を出るときは持っていなかった古い紙幣で二千五百円ばかり。一部は遺体と一緒に見つかり、運賃宿代と合わせてそのくらいだ。

じゃあ前日4日夕方は、なんのために私金庫を開けに行ったのか。

私はね、それこそが空白の半時間を解くカギだと読んでるんだ。

u04しゅんが02 
下山氏の私金庫の中身は、
古紙幣で3万円と自宅土地建物の登記書類貴金属少々、そして春画

u04なぞのげん 
まあ春画はおいとくとしても、他はたしかに貴重品だ。
が、どうもしっくりこない。貴重は貴重だが、
銀行私金庫わざわざ借りてまで隠しとかなきゃいけないほどのもんなのか。

そこで、下山氏の身になって、あの日の行動をおさらいしてみた。

u12しっそうぜ 
4日午後2時半過ぎに銀行私金庫に寄ってから、
国鉄本庁警視庁首相官邸東京駅へと巡り、

un07そしてゆnew0524 
そして夕方日本橋交差点で車を降りて、

30分という半端な時間、どこかへ行った。

その行き先について、だけどね。

un07なあのぶ 
「なあ、女将よう、そろそろあんたに本当のことを打ち明けてもらいてえんだ」

un07ほんとうのnew0507 
「本当のこと? って一体なんの話ですか」

「あんたの調書を読んだし、何度か話も聞いた。おれはどうも腑に落ちなかった。あんたの話したとおりなら、あんたと下山氏が最後に会ったのは何日も前になる。それにしちゃあんたの態度が不自然だったんだ。

もっと直近で会ったばかりの人の訃報をきいたとき、ちょうどあんたのような様子になる。たとえばその日の朝、遠くとも前日に。もっとはっきり言うと、」
whitespace*50*50
un07しつそう 
「失踪前日4日、あんた、
本当は下山さんに会ってるんだ」

un07あつてまnew0517 
会ってませんよ! 急に何をおっしゃるんですか」
「毎日夕方──今ぐらいの時刻、ご亭主は留守。店先にいるのはあんただけだ」
「でも刑事さんもおっしゃったじゃないですか、日本橋からここだと、半時間じゃ往復するので精一杯だって」

un07ああそう 
「ああそうだ、挨拶くらいしかできないね。しかしそれで充分だった。
下山氏はあんたに会いにやって来て、そしてあんたに手渡しただけだったから。
銀行私金庫から持ち出したものをね。
あんたに預けたもの、それは」

un07もうひとnew0507 
もうひとつ私金庫だ」

un07しもやましnew0507 
「…………」

「ここからはおれの推測だ。
下山氏は私金庫2つ持っていた。
1つは大金春画入りの私金庫、これは警察も見てる。
もう1つが本当に隠したいものを入れる私金庫

u12しきんこは2 
春画の方の私金庫の中には、もう1つの私金庫──おそらく預かり証が隠されていた。二重三重の用心だ。
で、理由は分からねえが失踪の前日7月4日下山氏は預かり証を持ち出して、
それを信頼を置く成田屋女将、あんたに預けた」

un07のぶさんあnew0507

のぶさん、あんたは今もそれを持っているはずだ。どうして警察に届け出ないのか、これもおれの勝手な想像だが」

un07あんたこ 
「あんた恐くなったんじゃないかい? ま、無理もねえと思うぜ。を預かった翌日に下山氏は死んじまった。世間じゃ殺しだと騒がれてる。私金庫が関係あるかもしれない。つぎは自分が狙われるかもと思い、言い出せなくなった」

un07あんたはなnew0507

「な、あんたは何も悪くない。責められるこっちゃねえよ。
だがな、黙ってれば時間が経つほどつらくなるぜ」

un07おれはも 
「おれは、もう1個の私金庫の中身を見たい。
ひとつおれに任せて楽にならねえか」


u00緑丸


「えーと、前もあれっと思いましたけど」

un07ニイタカさnew0507 
ニイタカさんと最初に会ったときの会話と、
わたしに初めて会ったときの会話、
なんか微妙に混じってません?」

「ん、そうだっけか?」

un07そうですよnew0507 
「そうですよ、だって昭和24年ニイタカさんに、今年昭和何年だとか他の時代に居たかなんて言わないでしょうふつう。わたしに言ったんですよ、そのセリフは」

「そういやそうか。どっちも場所が警視庁の廊下だったし、
相手の人相も同じだし、ついごっちゃになるんだよ」

un07わたしとニnew0507 
「わたしと、ニイタカさんって人、そんなに似てるんですか?」

un07ああかお 
「ああ、顔も声も背格好もな。あっちはけっこう英語訛りがあったが。あとおまえさんのほうが若いか。ま、あっちの方が大人っぽかったかな」

un07ぶーnew0507 ぶー
「それはわたしの方はガキっぽいってこと?」
「なんつうか、おまえさんの方が、もっと愛嬌があって、おきゃんでな」

un07いつしゆnew 一周して新鮮っす
「おきゃん、って言う人、初めて会いました」
「なにぶんジジイだからよ、言葉が古いのは勘弁しろや」

un07おいおい 
「おいおい、若い娘ッ子があんなケツ見えそうな格好で、うわっ、股おっ広げて、こんなのテレビで見せていいのか」
「え? 開放的でかわいいじゃないですか。わたし踊ってみましょうか?」
「踊らんでいい。ジジイにゃついてけねえなあ。今どきの流行りもんにゃよっつーかだから踊らんでいいって言ってるのに踊るなっつーの!

un07しかしじ 
「しかし時代は変わったな。おまえさんもよ、最初てっきり手伝いの婦警かと思ってたら、公安警部補だろ? その若さで、それも女子で。てえしたもんだよ。おれなんてもっと年上になるまでヒラ巡査だったぜ」
「でも八っちゃん、元警視様じゃないですか」
「いつのまに八っちゃん呼ばわりになってんだ、ま、いいけどよ」

un07あおかあ 
「あ、おかあさん、この煮付けとてもおいしいです、ふだん食べてるのカップヌードルばっかりなんで、体が浄化される気がします」
「たくさん食べてね。この人もご機嫌だし。あなたが来るのいつも楽しみにしてるのよ。今日だって先週からまだかまだかって。自分は飲めないのにお酒まで買って」
「あーおまえよけいなこと言わんでいいから」

un07このひと 
「この人ねえ、息子警察官にならなかったのが気に入らないもんだから、あなたとの方が話してて楽しいみたい」
「えーお医者さんも立派な仕事なのに」
「ねえ? この人、事件の話しかできないでしょ? だからあんまり盛り上がらないの」
「だからばーさんよけいなこと言わんでいいから! さあさ行った行った!」

un07へへそうnew0507_2 
「へへ、そうだ、いま読んでますよ、『刑事一代 八兵衛捕物帖』」
捕物帖じゃねーよ、何時代の岡っ引きだよ」

un07bkdeka.jpg 
刑事捜査公安作業とぜんぜん違ってて勉強になります。いつのまにかあんなにたくさんインタビューやってたんですね」
「ふん、隠居したジジイはせいぜいヒマだからな」

下山事件の章、ニイタカさんまだ出てこないですけど、 いつ登場するんですか」
「アホ、最後まで出てこねーよ、あんなの表沙汰にできるわけねーだろ」

un07このあい  
「で? この間、養い親ん処の誰かにひさびさに会うって言ってたろ」

「会ったというか、その親戚に電話して、伝言お願いで精一杯でした。
こっち来てからかんぜん縁切れてたので」
whitespace*50*50
un07わたしのこえnew0517 
「わたしの声を聞いただけで失神しちゃうかもしれないし」
「おまえなにやらかしたんだよ」

un07でニイタ ←麦茶 
「で、ニイタカのことは、聞けたのか?」

un07んーしんnew 
「んー親戚さん経由の伝言ゲームだったせいか、答えてもらえませんでしたよ。
昔もあのメガネ写真のことはふれちゃいけないかんじだったし、
こちらの線はやっぱりあきらめるしかないかな」

un07わたしとあのnew 
「わたしと白鳥家の人たちがぎくしゃくし始めたのもあれが理由なのかなやっぱり。
たしかに中学くらいからわたしの顔、あの写真にそっくりですもん」

「その丸メガネも、もしやその当てつけか?」

un07ぜんぜんnew0507 
「ぜんぜんそんなつもりなかったって言ったらウソになります。

けど、なんていうか、こんなに写真と似てるわけだし、警察に入ったら、写真の人の知り合いがいて気づいてくれるかも、と思ったんですよね、漠然とですけど」

un07おたくの 
「ん? 札幌市警にいたおやじさん関係ならふつう北海道警だろ。
なんでおまえ警視庁に来てんだよ」

「え? いやー最初は道警のつもりでしたよわたしも。
でも推薦枠の関係で警視庁の方へ回れって言われちゃったんですよね」

un07たいぐうnew0517 おっほほほ、参った参った
「でも待遇補助もこっちのほうがよかったし、まいっかって」
「カネに目がくらんで思いっ切り初心忘れてるだろ」

un07でもけいしnew0517 
「でも警視庁に来たおかげで、八っちゃんに見つけてもらったわけですよ」

un07めぐりあ 
「ま、結果オーライ、ってやつかもな」

un07しようわ 
「最初は、急に昭和何年とかなにこのジジイ、死んじゃえ変態とか思いましたけど」
死んじゃうほど悪いこと言ってなかったろ!」

un07まえには 
「あの年、8月の終いまでニイタカ東京にいたと思うんだ。で、それから2年ちょいの空白のあと、2歳かそこらのおまえさんが札幌白鳥警部に引き取られた、と。どんな接点があったんだろうな」

「あれ?」

un07ハッチーnew0513_2 
八っちゃんニイタカさんと最後に会ったのって7月末じゃなかったですか? 撃たれてケガをしたニイタカさんを金井刑事の家で匿って、そこをキャノン機関に襲われかけて、ハットリ中尉が迎えに来て一緒に立ち去った、

その夜が、ニイタカさんと会った最後、でしたよね?」


「……いや、本当はそうじゃねえんだ


un07えやつぱnew0507_4s 
え?

un07はなしと 
「………やっぱりおまえさんには話しとくべきだろうな」

un29わたしがさ0202

「じつはな、あのあと一度だけ──」


u00緑丸


u02このころみつ 
「えー委任状と、ご本人の身分証明──たしかにこれだけ書類が揃っておれば、契約上、森田様にをお渡しできます。しかし……」

「しかし? 契約以外に何の問題が?」

un07じけんが 
事件が関係しておりますので、そのう……」

un07かかりち02 
係長さん、前お話ししたとき、なぜ下山さんがもう1つ私金庫を借りてたのを隠してたので? あんたは私金庫の責任者だ、とうぜん知ってたんでしょう?」

「えーそのう、名義が違いますので」
「そんな理由じゃお上は納得せんと思いますがね、ま、いいや、」

un07ならばなnew050 
「ならばなおのこと、こちらの森田のぶさんに契約のとおりを渡しても一向に構わないわけだ、名義が違うんだから」

un07んさつぽ 
「おたくの事情がなんだろうが、おれは詮索しませんぜ。
おたくが契約どおり、この人に私金庫を渡してくれれば」

un07けいじさ 
刑事さんも立ち会われるのですか?」
「付き添いでね。だがおたくの事情が取り沙汰されることはないですよ。

ただねえ、あくまで突っぱねられると、こっちもやむを得ず上の指示を仰がなくちゃならなくなり、そうなるとまことに申し訳ないが内々には済ませられなくなる」
whitespace*50*50
un07けいやく 
「契約にまつわるおたくの事情とやらもムダに詮索される、かもしれませんな。
下山氏に一見さんじゃ借りられない私金庫を2つも、しかも1つは本人でない名義で借りる便宜を図ったのはいったい誰なのか、とかね」

un07どくだん 
「………私の独断ではお受けしかねる。上に確認をして参ります」
「どうぞ、お待ちしてますぜ」


un07かいだんし 

“もしもし、お久しぶりです、ディテクティブハチベエ

un07なかみが

“先日はありがとうございました。その後お礼にも伺わず、申し訳ありません”

un07かぎです 
「こちらがです」

un07もしもし 
un07あのじけ

“今日あなたにお電話した用件は──”
 
un07あけます 

“──あの事件のことです”

un07かかりちよ 
係長さんも立ち会いますかね?」

un07いえわたしはこ 
「…いえ、私はここまでにさせていただきます」
「ま、それが無難でしょうな」

un07なかみがなnew0507 
刑事さん、中身が何だろうと、わたしの名前はいっさい表に出ない。
この約束は守っていもらえますよね?」
「請け合いましょう、デカに二言は無い」

un07あけます 
「開けますぜ」

un07どうぞnew0507 
「どうぞ」

un07えんのある02

“あの事件、わたしがおさめなければならない事情が生じました。そこで──”

un07やはりあ02

“あの事件に縁のある皆さんにお声がけしまして、
ささやかな夜会を催す予定です”


un07ディテク0101 
un07ディテクテ 
un07ディテクティ02

ディテクティブハチベエ、あなたにも──”
whitespace*50*50
un07ぜひやかnew0517 
“──ぜひ夜会にご出席いただきたいのです”
 
un07きゆうでnew0507

“急ではありますが、今夜11時、場所は、五反野陸橋のたもと──”

un07そうすべnew0507

“──そう、すべてが始まったあの場所で、”

un07ものがたり


“そこで皆さんに、わたしが物語りましょう──”


un07しんじつをnew


“──下山事件真実の風景を”




un00mokuji_un0804.jpg 
第8便 二十万の十字架911シモヤマインシデント へとつづく
u00redline_c_640.jpg 
un00mokuji.jpgwhitespace*200*20un00tojo.jpgwhitespace*200*20un00shiryo.jpgwhitespace*200*20un00nenpyo.jpg
 
関連記事
スポンサーサイト

| 事件激情 | 18:12 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

次の更新

楽しみにしてます!早く読みたいです。

| こま | 2015/06/24 12:31 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://nornie.blog70.fc2.com/tb.php/457-e12604c7

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT