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【事件激情】ウルトラNW : 第6便【シモヤマインシデント】

*第5便
un00modoru.jpgwhitespace*200*20un00mokuji.jpgwhitespace*200*20un00tojo.jpgwhitespace*200*20un00shiryo.jpgwhitespace*200*20un00nenpyo.jpg



我が国の占領米国による占領であったことは、
最悪中の最善であったとはっきり言える。

─────────────────白洲次郎




un06でこれ02 
「で、これなんだけどさ」

un06どうおも02 
「どう思う?」
「んー、電話番号だろ、たぶん」

un06このたつ 
「この達筆──というかミミズののたくったようなの、じいちゃんの字だよ、な」
「すぐ分かる、間違えようがないわ、はは」

「じゃ、おじいちゃん伯母さんに渡してたっこと?」
「というよりばあちゃんの遺品を形見分けしたときに紛れたんだと思う」

un06おじいち 
「これチラシの裏じゃんか。ちょっと覚え書きしただけのゴミだろ?」
「でも、アルバムに挟んであったんだよ、大事そうに」

「ふうん。父さんはなんて?」

un06しらない0101 
「知らないみたい」

じいちゃんの書いたメモが、ばあちゃんの手に渡って、
ばあちゃんが亡くなるときに伯母さんに渡ってたってことだろ」

un06なんかミ 
「なんかミステリーとかの謎解きみたいだね」
じいちゃん死んだの、何年前だっけ」

un06んーと20 
「んーと、20年くらい? 1980年よりも前だよ、昭和えーと54年とか」

un06いんたい 
「引退してすぐガンで死んじゃったんだよな」

un06ぼくよう 
「ぼく幼稚園入る前だったし、よく覚えてないんだよな、おじいちゃん
「この人がけっこう似てきたよ。毛の抜け上がり具合も」
「うるせーよ」

un06でもこれど 
「でもこれ、どこの電話番号だろうね」
「かけてみたら?」

un06えーとんで 
「えー? とんでもないとこにかかったらやじゃん」
「へへ、愛人だったりして」

un06どこのせ0202 
「どこの世界に愛人電話番号女房に預けとくがいるんだよ。
あのいかにも堅物のじいちゃんにそれはないだろ」
「わかんないよー?」

「やっぱ警察関係じゃないか? 刑事だったんだしさ」

un06えおいい02 
un06でこれ02 
「…………」

un06えおいいま

「え、おい、今かけるの?」
「……あ、うん、かけた方がいいと思って。市外局番、たぶん3いるよね」

un06おいおいも 
「おいおい、もう夜10時だぞ、相手誰かも分からないのに」

「あーでも、もうかけちゃったし」
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un06あつなが 
「あ、つなが……あれ? 転送電話だ、これ」
「おお、すげえ、番号生きてんのかよ」

“……は…い、どち…さま?”

「あ、つながった、あれ?」

“あなたの……なぜこの番号を知ってるんですか?”

un06えいえあ 
「あのー、じつは亡くなった祖父のメモにあった番号にかけたら、そちらに…」

“ごめ…混線し…よく聞…”

祖父は、平塚八兵衛というんですが、昔、警察にいたんです、心当たりは……」

“…ま………”


un06きれちつ 
「もしもし、もしもし?


切れちゃった」


un06あいてだ 
「相手誰だった?」
「女の人」

「……あ、うわ、」
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un06あおんな 
「見てテレビ

un06おんなのひ 
「でも誰かわかんないうちに切れた」
「ねえ、テレビ見て」
「もう時間も遅いし、かけ直すなら明日にしようぜ」

un062りとも 
「……いや2人とも、それより、あの、テレビ
「そうだね、明日また──」
「ねえ、ちょっとテレビを」

un06えテレビ 
「え、なにさっきから? テレビテレビって、な──」

un06あえ

un06あえたい 
──」

un06えたいへ 


un06たいへん 
「……たいへん」



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登場する事件テロ紛争戦争、その捜査は公表された情報に基づく。
黒字の人物赤字の人物紫字の人物および各国の機関団体部局は実在する。
ニイタカ・ヤヨイ-カトリーヌはじめこの文字色は架空の人物であり、
実在する人物との関わりは、根拠は創造にしてソースは妄想である。



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un06あのこか02

あの娘ルルル、カンカン娘♪」


un06あかいブ0101

「ルルルルルル そわそわにやにや♪」

un06とらやお0101

「ルルルルー銀座のカンカン娘♪」

un06うちがな0101 
うちがなくてもルルルルルル♪」

un06おとこな 
男なんかにルルルルルル♪」

un06ルルルルnew0203 
「ルルルルー銀座のカンカン娘♪」

un06おくれて 
u04そうしれいぶ 
un06おくれても02 
「遅れて申し訳ない、ミスニイタカ──」

un06なぜないてnew

「(;・∀・)……なぜ泣いているので? まさか遅刻したのをそんなに怒って?

「先ほどまでムービーを鑑賞していました。
ハットリ中尉、あれを知っていますか?」

un06ああきよ 
「ああ、今日からロードショーなのか。評判のようだね。
ハウスボーイも言っていたが、どうでした?」

un06すばらしnew 
「素晴らしかった。荒削りでしたし、ハリウッドに比べたらお金も人手もかかっていませんが、つくった人々のパッションはぜんぜん負けてなかった」

un06まちはま0101 
「街はまだボロボロで、生活も苦しく貧しくても、」

un06ぜんぜんうun06ぜんぜんうち 
「人々は、決して絶望していません」

un06いまよりマun06いまよりマシ 
「今よりマシな明日を信じて前を向き、顔を上げて、」

un06いまより 
「力強く生きていこうとしています。

この国にやって来てわたしが感じたことが、
ムービーにたくさん詰まっていました」

un06このひをnew 
「この火を絶やさせはしない。わたしにはその債務がある」

un06しょうわ2_bl 
虎やルルルルルルジャングル♪」


下山事件発生から42日目──

昭和24年 1949年 8月16日 火曜日


un06れいのこ 
「ルルルルー銀座のカンカン娘♪」
──────↑ここだけ歌詞覚えてるんで朗々と熱唱、あとはルルル

un06ようやく 
「あー(同じ部分ばかり何回も聴かされ死にそう)例の国警長官の件だが、」

un06ようやくか 
「ようやくカタがついたようだ」
「それはなによりです」

un06しぶとかnew 
「しぶとかったですね、案外と」

u02まるのうちお 
マッカーサーGHQ吉田茂率いる日本政府
GHQ内の左派反共シフトで弱体化したあと、関係は良好だったが、
いつも同じ方向いて二人三脚してたわけじゃなく、
虚々実々の駆け引き、化かし合いも少なからずおきた。

そのひとつが、この年、春から夏にかけて政官界を揺るがした、

u02こっかちほう 
国警こと国家地方警察本部長官人事の一件。

国家地方警察が何か、忘れちまった人は、> *【ウルトラ 2機目】をおさらいだ。

un06こっけいち 
国警長官 斎藤昇 前警視総監、元内務次官

ひと口に内務省といっても領域は多種多様。斎藤行政局県知事など行政畑で、悪名高き治安維持法だの特高だの思想警察だの警察系じゃない内務官僚だった。

GS@民政局左派連立政権が、警視総監田中榮一と同じく、
戦前の司法官僚をあえて避けた人選だった。

un06でしゃか 
で、社会党を倒して返り咲いた総理大臣吉田茂は、

この斎藤長官を追い出して、別の人間にすげ替えようとしていた。


下山事件発生の4日前──

昭和24年 1949年 7月1日 金曜日

un06そうりだ0101u04ういろび 
吉田首相から、>G2部長ウィロビー少将宛の手紙

斎藤プアー・チーフ・オブ・ポリス
罷免のうえ長官交代すべき」
後任にふさわしい有能者を用意した」

un06このこっか

この国警察長官交代工作の裏側で、

un06キキッ

吉田首相の参謀として暗躍したのが、

un06キキッスチ 
un06キキッスチヤ 
un06キキッス キキッ
un06スチャッ 
un06れいのし0202 スチャッ
白洲次郎@ “プリンシプルと呼ばれた男

役職は──法的裏付けはないんだけど吉田茂側用人? しいていえば首相私設秘書。

この白洲次郎@ザ・プリンシプル誉褒まことに激しい男。

誉褒は「GHQと唯一対等にやりあい戦後日本を救った男」「経済復興の立役者」から、毀貶は「徴兵逃れの売国奴」「利権まみれの政治ゴロ」まで。

現役当時の評価側近政治」「白洲天皇」「ラスプーチン……おおむね低評判。

で、吉田茂の推す「国警長官後任にふさわしい有能者」というのは、

白洲次郎の同郷の後輩、久山秀雄。
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un06もとない 
内務省調査局長、元内務省警保局長

まさにこーゆーね↓いわゆる恐ーいイメージのね、
whitespace*50*50
un06まさにこ 
思想弾圧特高警察の権化みたいな役職と思考の、どストライクの男。
とうぜんGHQににらまれて内務省解体後、九州に左遷されていた。

が、しぶとく九州吉田白洲コネクションと結びつく。

un06きたきゆ 
麻生太賀吉@北九州財界の若き総帥にして国会議員

ごぞんじ太郎の父ちゃんでありますな。

ちなみに太賀吉の妻にして太郎のかあちゃん和子は、吉田茂の三女で、
和子の婿候補に太賀吉を紹介したのが白洲次郎だった。

吉田麻生財閥と姻戚になったおかげで、ふんだんな政治資金をゲットできた。
だから吉田白洲の仲は単なる上司部下ってだけで終わらず、ぎっちぎちに深い。

そこへ白洲の後輩久山も合流、サークルに仲間入り。

と、まあすがすがしいまでのめくるめくずぶずぶっす。

un06しらすて 
白洲的にも、白洲の重用に批判的な斎藤長官を追い払って、気心の知れた後輩をあてこむのは、一石三鳥くらいあるんで、
得意のプリンシプルある交渉力でGHQへの根回しを徹底。

un06がっはは 
がっははは

un06さいくは ハバナ産葉巻チョーうめー
「細工は流々仕上げをご覧じろだな、次郎よ、

ん? 白洲はどこ行った?」

バルルルルルルルルル

un06このこっか 自慢の愛車ベントレー3リッター
un06キキッス キキッ
un06そうりす スチャッ
総理、すでにPSD@公安課長プリアム大佐にも人事案を伝え、内諾を得ています」
「君はいちいちベントレーで乗りつけんと話が始まらんのかね」

そして7月5日 火曜日──

u02きのうのお 
──まさに下山事件と同日、

この政治闘争がついに表面化。

吉田内閣官房長官増田甲子七、>国家公安委員会に対して、

un01ぎょい 
斎藤長官罷免するように」

国家公安委員長@辻二郎
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un06はあなに 
「はぁ? なに政府が指図してんの? やなこった(を知的な丁寧語で)

un01ぎょい 
むきー!

政府VS国家公安委員会@警察行政は真っ向からバーサスモード

斎藤社会党内閣に任命され、警察経歴も乏しい」
長官として適任ではない」
政府に対しても報告怠慢である」
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un06しゃかい 
国家公安委員会斎藤罷免の要望を聞き入れんのはけしからん」
委員の何人かは、前政権に任命されており、思想的にも偏っている」

じつはこれ、下山事件なんかよりはるかにヤバい、
地味に民主警察の標ぼうする政治的中立の危機だった。

さらに、そのあと、

7月10日 日曜日── 

増田官房長官、ついに斎藤国警長官当人を呼び出して、

un01ぎょい 
「ことここに至っては、君から辞表を出してくれ」

un06こっけいち 
「はぁ? “ここに至っては”って手前ェらで大ごとにしといて意味わかんねーし。やなこった。クビにできるならやってみろよおら(を知的な丁寧語で)

un01ぎょい 
むきー!

この強気に見える最後通牒、じつは官邸サイドの焦りの表れである。

トドメの銃口を突きつけてみせたものの、
すでに弾倉にはかんじんの弾丸が入ってなかった。

じつはわずか数日のあいだに、舞台裏では、

un06ぐぬぬ ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
万全のハズだった官邸側のGHQ根回しが、
急転直下で逆転サヨナラ負けを喫してたんである。

un06CISみ 
CIS@民間諜報局 ポール・ラッシュ少佐
長官人事ア・コンクリード・ウイズである」
斎藤内務次官警視総監国警長官の各任期ともに協力関係に問題なし」
「一方で、吉田の推す某人物は前歴からして、好ましくない」

PSD@公安課 パティ行政官
政治示唆警察業務分離は必要である」

un06こうなる 
こうなると、あらららららーと潮目が変わり。

un06PSDこ 手のひらクルー
PSD@公安課長 H・E・プリアム大佐
「この件について、首相側の行動は独裁的である。本件は日本政府の問題。友好的に首相公安委員会が協議し解決するか、または法務総裁に委ねるべし」

un01しもやまけ 手のひらクルー
G2部長ウィロビー少将
長官人事G2の関与すべき事案ではない。国家公安委員会の判断を尊重する」

頼みのウィロビーにまでハシゴ外されたら、さすがの豪腕吉田も突っ張れず。

un06こんかいは むー
「今回はやられたなあ次郎よ、ウィロビーに手のひら返されてはどうにもならん」

un06このこっか 
un06スチヤツそ キキッ
un06そうりす 
総理、申し訳ありません」
「こういうときもベントレーは欠かさんのだな。あーそれからな」

un05おまえがは 
「おまえが話しかけておるのは僕ではなく、女芸人だ」
「これは重ね重ね失礼しました、そういえば毛がありますね」
「と言うこの僕も吉田茂ではなく角野卓造だがな」
「もはやわけが分かりません」

un06さすがのお 
「さすがのおまえも今回ばかりは策士策に溺れた、か。
ま、よいわ。僕の信条は、」

un06まけてか 
負けて勝つ!だ」

un06だっはは だーっははははーっ!←ヤケクソ
「次行こ、次っ」

吉田首相ウィロビー少将は親密な協力関係にあり、ウィロビーの部下の例のキャノン少佐@キャノン機関斎藤国警長官は昵懇の仲、
なんだが、みんなお仲間かというと、そんな単純な色分けじゃなく。

しかも増田官房長官白洲は険悪だけども、久山増田派閥、民間諜報局の実力者ラッシュ少佐吉田首相は懇意だが、その一方でラッシュ少佐は戦前牧師として日本にいた時代に山梨県知事だった斎藤と出会い、以来莫逆の友でもあるという──

複雑怪奇に魔物がめくるめく情と欲で組んずほぐれつの占領首都東京である。

un06ぬーだれ02 怒りの次郎 
「ぬー誰かがGHQに先回りして火消しをしやがった」

un06そいつが02

そいつが誰か、プリンシプルのある僕には分かっているぞ、

un06うらでう02

裏で動いて僕のプリンシプルあふれる仕掛けを邪魔して恥をかかせたのは──

un06きさまだnew0203 
un06きさまだな02 
un06きさまだなヤ0101 
きさまだな、ヤヨイ-カトリーヌ

un06おあいにくnew 
おあいにくさまでした、プリンシプル閣下。

un06イギリスり 
イギリス留学経験のある白洲と、自称日系イギリス人ニイタカになんらか面識があった──かどうかは定かではない。

吉田白洲は、この計画によほど未練があったのか、のち日本主権回復後、性懲りもなく国警長官交代案を蒸し返そうとする。
が、
この策謀も、アメリカに帰国していたウィロビー少将にあえなく阻まれた。

クビ狩り合戦を切り抜けた斎藤長官、時代時代でGSG2とつねに勝ち組の側にいる官僚的嗅覚もすごいが、一応有能でもあって占領期を通して長官でありつづけ、

un06しゃらっと 
しゃらっとスライドして初代警察庁長官におさまるんであるが。

さて、もしこのとき、吉田白洲の思惑どおり、
国警長官すげ替えが成功していたら日本はどうなったか。

un06もとない 
久山の前歴↑と評判、吉田白洲プリンシプルの独断的性格の組み合わせからして、
戦後警察がもっと強権的でドス黒いモンスターへと育ってた可能性は強し。

ちなみに白洲の代名詞みたいな武勇伝「マッカーサー叱ったった」が裏付資料ちっとも出てこないのと比べて、この長官交代未遂劇の件は、GHQ文書や関係者の証言がふんだんとそろった消しようもない事実ニイタカ部分除く)なんだが、

白洲本人はじめ白洲誉褒はチクともふれず、なかったことにしてる模様。

まあ正直あんまし胸張ってプリンシプルと言いにくい一件だしの。


──という、

下山事件と同時進行で起きていたプリンシプルな政局の回想終わり。

un06しょうわ2_bl 
そして、昭和24年1949年8月16日 火曜日

、の占領首都東京へと戻りますると──、


「皆さん、今日はご足労いただきありがとうございます」

un06とうきょ 
中野区中野4丁目

「お集まりいただいた皆さんは、この場所である極秘の任務に就いていました」

un06かつてな0303 
「かつて内務省警保局に属しながら、組織表職員録にも載らず、
その存在すら国会にも報道機関にも隠されていた、
存在しないセクションでした」

un06みなさんは

「そのセクションの名は第四係 作業』」


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