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【事件激情】サティアンズ 第二十三解 -続き【地下鉄サリン事件】

title目次へ39 s00主な登場人物01 

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s0trサティアンズタイトル

オウム真理教による犯行の経緯、警察の捜査は、原則公開された情報にもとづく。
登場する公官庁、機関、組織、部局、役職もすべて実在する。
ただし白鳥百合子はじめこの色で示されるのは、架空の人物であり、
実在する人物、事件、出来事と彼らの関わる部分は、創作全開ソースは妄想である。
またこの色この印*のある人物は仮名である。



s23cptリムジン 続き      前頁へと戻る «

3月17日未明──

東京都中央区明石町

s23聖路加国際 
s23救命救急 
聖路加国際病院 救命救急センター

s23土田先生 
土田先生、奥様。ご足労願いまして。あ、佐々先生も」

本郷くん、遅れてすまん。どうだね、百合子くんの容態は」

s23容態は 
s23いま救命

「いま救命措置中です。頭を強く殴られたらしく」

s23しかしあやつめ 
「しかし、あやつめ。孤高を気どっていたが…」

s23なんじゃ人気者

「なんじゃけっこう人気者ではないか」
「あいつなぜか下には慕われてますからね。あのうち半分は、白鳥に握られた秘密がばれるんじゃないかと焦ってる元上司や元先任ですが」

「しかし目立ちすぎですよ。ここに運ばれたことも秘匿のはずなんですが…」
「そこはみな職業柄、秘密を調べるのが仕事だろうからな」

s23あのう白鳥さんを 
「あのう白鳥さんを心配して町内会の皆さんがお見舞いにいらしてますが」
「…………(゚⊥゚)」

「ところで、あの角に座っている男、ご存じですか」
「ああ、國松秘書官だな」
「彼と白鳥のつながりはないはずですから、長官からの指示でしょう」
國松白鳥を気にかけていたからな。個人的な配慮じゃないのか」

s23佐々さんちょうど 
「それで実は、佐々先生にお持ち帰り願いたいものが」
「持ち帰る? なにをだ?」
白鳥マリモです」

s23ことわる 
ば! な、なんでわしがあんなもの持ち帰るのだ。断るっ

「しかし白鳥が帰れないときは、いつも佐々さんが世話されてましたし、
いちばんマリモ慣れしてらっしゃいますし」

s23水槽が 
「水槽が割れたんで今とりあえずバケツに入れてあるんですが」

あああっバカものー! テングサと一緒にするなー!」

s23いいかマリモはな 
「いいかマリモはな、水に浸けとくだけではダメなのだ。単純そうに見えて、とてもとても繊細な生き──」
「やはり佐々さんお詳しいので、お願いします」
「……も…」

s23百合子ちゃんも 
「なあ、佐々くん、そう言わず預かってやったらどうかね」
「そうですよ、佐々さんならきっと百合子ちゃんも安心するわ」

「……の…」

s23渋谷おまえも

渋谷、おまえもいったん休め」
警視どの助かりますよね? 最後の会話が、渋谷くんスカート思いっ切りめくってパンツ見たよね、じゃあんまりです」
「どんな状況の会話なんだそれは」

「自分がもうちょっと早く気づいてれば──」
「そんなの無理だろ。おまえが勘を働かせて駆けつけたからすんでであいつは助かった。おまえが白鳥を救ったんだぞ」

s23鼻水はふけ 
警部うううー
「まず鼻水をふけ」

s23処置は済みました 
「処置は済みました。今のところ脳に損傷は見られませんが、深部で出血してる可能性があります。まずは意識が戻るのを待ちますが、そのう──」
「このまま戻らないかもしれないと?」
「そうした覚悟もなさってください」

s23しかしなぜ白鳥が 
「しかしなぜ白鳥が狙われたんでしょう」
「そこが分からん。犯人オウムか他の怨恨を持つ者か強盗かも分かってない。
仮にオウムがやったとしても妙だ。白鳥は内輪では有名人だが、長官総監とちがって一般世間まで広く知られてるわけじゃないからな」
「内部から情報が漏れたか?」

s23対オウム捜査に 
「それも分かりません。しかしはっきりしてるのは、白鳥オウム捜査の事実上舵取り役だったということ、この事件オウム捜査にかなり影響が出るということです」


s00オウムマーク 

翌朝
5月17日 午前8時半 ──地下鉄サリン事件3日前

s17ある妄想警察庁 
警察庁

参事官公安第1課高石課長がおいでです」

s23とおし02 
「入ってもらいなさい」

s23お聞きになりましたか 
参事官、おはようございます。白鳥警視の件はお聞きになりましたか」

sとおし 
「ああ、襲われてケガをしたそうですね」
「はい、病院で治療中ですが、意識不明で予断を許さぬ状態です」

s23とり急ぎ報告書 
「現場から回収された白鳥警視携帯電話ですが、留守録について、警備企画課石川理事官と相談の上、とり急ぎ報告書をとりまとめました」

石川正一郎@警視正2月から高石の後任@秘密のチヨダ運営理事官

白鳥が襲われた時刻より後にかかってきた通話の留守録が4件ありまして、

s23いつでもいいんで02 
4件のうち2件は元部下だった公安警官のメッセージで、
1件は公安部通信指令からの安否確認でした。

しかし残り1件

s23メッセージの主は 
メッセージの主は1107オウム真理教内の協力者です。

留守電にはラジコンヘリの行方について重要な情報が録音されておりました。


s23ラプドンマ師が 
ラプドンマ師マハーカッサパから聞いていた”

1年以上前、ラジコンヘリ2機とも墜落。
マハーカッサパが試運転に失敗、2機とも壊れた


マハーカッサパとは岐部哲也防衛庁長官と称する幹部です。

ラジコンヘリの脅威は消滅した、
今朝の会議にも関わる重大情報かと」

s23ああおそわれ 
「なるほど。秘書官報告書を受け取り、秘匿ファイルへ入れておいてください。

高石課長、ご苦労でした。9時から長官室会議だから君も出席よろしく」

s23あの局長 
「……あの、局長には──」

s23なにか 
なにか?

s23いえ失礼 
「いえ、失礼します」


午前9時──

s21では諸君

オウム強制捜査実施日を決めるマルエスシフト最終会議。

s22慎重すぎることは 
國松長官も昨夜の白鳥百合子襲撃凶報は知っていて。
秘書官聖路加国際病院に派遣し、状況を逐一報告させていた。

國松長官も本音では早期決行に傾いている。

だが今手持ちの情報だけではいかに長官決裁でも全員を納得させるのは難しい。白鳥とのホットラインが途絶えてしまった今となっては、ますます難しくなっていた。

s21乗り込む機動隊員 
ラジコンヘリ存在せず」の新情報が会議でもたらされれば、

少なくとも國松長官の耳に届いていれば、

流れはぐぐっと早期強行論に傾いただろう。

s23だが杉田 
だが杉田警備局長新情報を知ってか知らないでか一切口にすることなく。

慎重すぎることはありません
今までどおり、安心安定の慎重論を繰り返し。

s23その横に座る 
その横に座る高石和夫@公安第1課長

──ラジコンヘリについては、やはり口を開かず。


となると、とうぜんながら國松垣見もほかのマルエスメンも、
ラジコンヘリ存在せず」を知らないまま。

s23白鳥すまん 
(……白鳥、すまん)

不安要素が相変わらず多いなか、趨勢は警備局@慎重論に傾いていき、
刑事局@強行論がついに根負けした。

s23ここは長官の 
「ここは長官のご判断を」

國松には総意をひっくり返すほどの根拠がない。

「たしかに現状把握されている情報だけでは、警視庁の主張する19日実施には、やはり不確定要素も多く、性急かつ無謀であると判断せざるを得ない」

s23しかし逆に来月以降 
「しかし逆に来月以降という日程も別の危険をはらんでいる。もまた木偶ではなく刻々と状況は変化している。許す限りの迅速さでもって突き上げねばならない」

s23_3月22日の水曜日 
3月22日水曜日を、オウム真理教強制捜査実施日とする」

当初の19日より3日遅れ
國松長官の手持ちの札で示せる精一杯の“最速”だった。

しかし、このたった3日の差が、運命の分かれ道となる。


s00オウムマーク 

この日、オウム真理教でもちょっとしたニュースが。

s23ニュースが 
尊師通達による正悟師昇格者の発表。

井上嘉浩@諜報省次官石川公一@法皇官房次長中川智正@法皇内庁長官
土谷正実@第二厚生省大臣野田成人@車両省大臣越川真人@商務省大臣
渡部和実@科学技術省次官ほか

当日付正悟師に昇格。

さらに後日付で昇格と発表されたのが、

林郁夫@治療省大臣、そして、
林泰男廣瀬健一豊田亨横山真人の@科学技術省次官カルテット。

のち地下鉄サリン事件実行犯となる5人である。

ステージ昇格するのは、きほん実務派の中堅信者中心で23人。年功序列な古参幹部と同格にして、この難しい時期に筋骨質の体制をつくろうとした模様。

s23大喜びで 
井上嘉浩は大喜びで京都の実家に電話。

「ぼく、とうとう正悟師になったよ!」

「おお、正悟師って言うたらすごいやないか!」

井上両親も息子に感化されて在家信者になってたんで、息子の大出世に大喜び。

こういう16歳の少年のままの幼さもありつつ、凶悪狡猾な非合法ワークハンドラーでもあるのが井上@アーナンダなんである。

一方、尊師通達にショックを受けた者も。

s23新信徒庁長官 
新信徒庁長官大内早苗@ソーナー師長

オウム最初期からの最古参信者
双子の兄利裕ロシア副支部長。兄妹そろってあんまし出世してない。

ひたすら修行に打ち込む派だったんだが、評価されるのは、女を武器にする女、お追従の上手なお追従屋、目立つワークをやってる連中ばかり。

まあ容姿端麗…とはちょっと言いにくい早苗的には、そういうのは邪道であたしは正道を行くのよ、となおさら修行一筋に──
でも、
早苗はずっと師長のまま、法友はどんどん昇格>わたしは置き去り。

それでもめげず頑張ってたのに……、
今度はろくに修行もできてないような若い連中が正悟師? なに? 当てつけ?

私は置き去りー 誰も私に気づかなーいー るるらーるーるるるらー

ぐやぢー(≧皿≦)

s20事前にグルと 
早川紀代秀@ティローパ@陰謀論者の人気者“裏トップ”、
ちょうど前日17日から急きょロシアへ飛んで、日本にいない。

ロシア検事総局オウム規制に動き出した、というやばいニュースが入ってきてアワくってとるもとりあえず的にロシア入りしたんである。
海の向こうでも風向きが変わり、オウム包囲網が猛速で狭まっていた。

早川上祐史浩@ロシア支部長とともに、
地下鉄サリン事件発生モスクワのレストランで知ることになる。

そんな破滅の足音が聞こえてるのかいないのか、
いろんな煩悩やら世俗事やらぐちゃぐちゃしてる教団悲喜こもごもである。


s00オウムマーク 

東京都中央区明石町

s23安心しろマリモ 
聖路加国際病院 集中治療棟

「安心しろ、マリモのお化けは佐々さんにお持ち帰りいただいたぞ」

s23解析屋おまえいつまで 
「………解析屋、おまえいつまで寝てるんだ」

s23おまえの口八丁

「おまえの口八丁がいちばん必要なときに寝てる場合か。さっさと起きて仕事しろ」

s23寝覚め

「このままじゃ寝覚めが悪いだろうが。
おれは、まだ謝ってない、そのう、おまえにだな。

おまえが一番きついときに、おれはおまえを見捨てた。

仕切り直したかったが、おまえも知ってのとおりおれは堅物で頑固だからな。
それでずるずるきて結局これだ。

s23目を醒ませ

目を醒ませ、解析屋。おれに謝らせろ。

このおれがおまえに頭を下げる珍しい風景が見られるぞ、どうだ。

s23このままいくな 
だから、帰ってこい、白鳥。このままいくな」


s00オウムマーク 

同じ頃──
3月18日 深夜零時

地下鉄サリン事件、その序章が幕を開けようとせんばかり。

s23序章が幕を 
杉並区阿佐ヶ谷

オウム経営の居酒屋「識華」で、
20人くらい参加の飲み会ご会食が開かれた。

麻原彰晃尊師松本知子尊師子どもの「尊師ご一家」と、
村井秀夫青山吉伸遠藤誠一の最高幹部クラス、

そして正悟師に昇格したてのほやほやの井上嘉浩@諜報省次官石川公一@法皇官房次長野田成人@車両省大臣、といった顔ぶれ。

s23とにかく新幹部 
とにかく激励会というかお祝い会というか、そんなかんじ。

オウムのご会食はなんで毎度こんな深夜始まりなのさだが、断食の日とかあってその兼ね合いらしい。

s23Xデーが だから誰だよおまえ。
Xデーが来るみたいだぞ」
麻原はご会食中、強制捜査の話題にふれた。

例によって食いっぷりは人間と思えないほど汚く。


午前2時──

s23ご会食も02 
ご会食も終わって散会になったあと、麻原信者の何人かに、
リムジンに乗れ、一緒に帰るぞ、と声をかける。

s23リムジンに乗れ02 
ロールスロイスリムジン シルバースパー
こういう成金趣味信者のなけなしの布施はムダ使いされてるわけである。

s23相乗りしたのは02 
このとき尊師専用ロールスロイスリムジン麻原と相乗りしたのは、

s20警察といえど 
村井秀夫@マンジュシュリーミトラ正大師@科学技術省大臣

s20結論はもう決まって 
青山吉伸@アパーヤージャハ正悟師@法務省大臣教団顧問弁護士

s20婦警さんが 
遠藤誠一@ジーヴァカ正悟師@第一厚生省大臣

s20警察内の法友 
井上嘉浩@アーナンダ新正悟師@諜報省CHS次官

s20流れに乗り損ねて 
石川公一@サルヴァニーヴァラナヴィシュカンビン新正悟師@法皇官房次長

s23へのへの 
あとリムジン運転手信者くん@名前はまだない。

運転手以外の5人が、麻原が最も信を置く側近中の側近、だったんだろう。
このあと教団の存亡にかかわる超重大な「謀議が始まるからである。

s23助手席に 
全員座れないんで、石川公一リムジン助手席
残る5人後部スペースに陣取った。

杉並区から上九一色村までのドライブ@約2時間

s23リムジン謀議である 
地下鉄サリンテロを発動させたリムジン謀議である。

リムジン謀議はどんなかんじでサリン散布が決まったか、重要な「そのとき、歴史は動いた」なんだが、やたら話が散漫かつダラダラ長いので、完全版はべつにつくって、ここではざざっと流れだけを。
bougi01
リムジン謀議わりと完全版 こちらへ

s0リムジン謀議260 
青山「いつになったら四つに組んで戦えるのでしょう」

外界と接点の多い弁護士だからもう少し現実認識してるかと思った青山が、ブルータスおまえもかマジ国家と戦争するつもりだったのかよ的な台詞で始まり、

11月かなあ」(まだ11月→戦争するつもりでいる)
「ええ、その頃には輪宝(レーザー砲)もある程度できているでしょうし」
アタッシェはメッシュが悪かったのかな」
「……………(・ω・`村井)(・ω・`遠藤)」

s20アーナンダ説明 
強制捜査が迫っている。何かないか」

s20警察全体に警告 
尊師阪神大震災が起きたから強制捜査がなくなった、と言われました。
それに匹敵するほどの事件を引き起こす必要があります」

s20警察内の法友 
ではなく、妖術だったらよかったかもしれません」

ボツリヌス菌妖術はいうまでもなくサリン。

s23地下鉄の車内で02 
地下鉄の車内でサリンを撒けばいいじゃないですか」

やはり腐っても村井、とっさに麻原が好きそうなネタを口にする。そして村井にしては珍しく絵空事でなくて実現性がある話だし。案の定麻原は食いつく。

「それはパニックになるかもしれんな。アーナンダ、この方法でいけるか」

s06井上サクラーから 
サリンでなくて牽制の意味で硫酸でも撒けばいいのでは?」

井上的には、まずサリンオウム警察にバレてるので、あるかないか分からない、という疑心暗鬼をよりつのらせる牽制として、あえて違う危険物を撒いてみたらどうか?とそれなりに考えて提案するんだが、

でも麻原はもはや「地下鉄」「サリン」「パニック\(^o^)/」にとらわれてるんで、
それ以外の提案が気に入らない。

s20拉致にはレーザー 
サリンじゃないとダメだ。アーナンダ、おまえはもういい。
マンジュシュリー、おまえが総指揮でやれ」

s06村井とにかくミトラは 
村井うれしそう。ライバル井上に勝った形になったんで。
井上的にはうれしい悔しい以前に(え、村井仕切り? 大丈夫かよ?

村井はさらに得点を稼ごうとしたのか意気込んで、

「こんど正悟師になる4人を使いましょうか。ヴァジラパーニ@豊田イシディンナ@林泰男サンジャヤ@廣瀬ヴァジラヴァッリヤ@横山で」

s20アーナンダ説明 
クリシュナナンダも入れればいいじゃないか」

麻原、わざわざ林郁夫@治療省大臣だけなぜか名指しで加えたんである。

なんでひときわ年長大臣林郁夫なのか。
口封じのためなのか、寝返り予備軍のエリート先生を道連れにするつもりか。それは名指しした本人が語らないんで永遠に分からない。

ジーヴァカ、どうだ、サリンは作れるか」

s20婦警さんが 
「条件が整えば、作れるんじゃないでしょうか」

ここで井上が横から「いや材料ぜんぶ捨てちゃったじゃないですか」と言うとか、村井が「材料なくてもサリンできます簡単です」とか無理な大言壮語をしてけっきょくいつものようにできないとか、
それだったらそれでこのトンデモなテロ計画はしぼんでおしまいだったんだけども。

天界か運命の女神かどっかの魔性のイタズラか、その条件が整ってしまう。

s19隠された 
s19入るな 
お正月の大破壊から逃れて、
杉並アジト今川の家」に隠されてるジフロ@約1.5リットル。

s19ジフロだ 
これが三塩化リンジクロのような前工程の化合物だったら、
けっきょくサリン生成より強制捜査が先になって終わっただろう。

だが唯一残ってたのは、よりによって完全体一歩手前の最終駆動体 ジフロだった。

新進党創価学会がやったように見せかけたらいいんじゃないかな」

また麻原の社会認識の壊れっぷりを証明するかのような、なんというてきとーアイデア。でもグルが言ったんで思いつきでも名案としてやることになるんである。

s23サリンを撒いたら 
サリンを撒いたら強制捜査が来るか、来ないか、どうなると思う」

「どちらにしても来るでしょう」と井上石川。

それじゃけっきょくサリン撒いても意味ないだろ、

だがそれでも彼らがあきらめなかったのを、
未来人のワシらは知っている──


のち裁判では「地下鉄サリン事件強制捜査を避けるため」というシロクロ分かりやすいもっともな動機で説明されてしまってたけども、


本当の動機(の大半)は↓これである。

s23ハルマゲドンは実現02

何もしなければこのまま終わってしまう。

ハルマゲドン実現されなければならない


この「ホントの動機」はずううっとのちの2012年になってから「NHKスペシャル未解決事件」で井上嘉浩の獄中からの手紙を通して、世間に初披露された。

麻原も側近たちも、テロやっても強制捜査を阻止するのはどうせ無理、

という常識的な結論にいたりつつ、

s23男がすたる 
ハルマゲドンが起こらなきゃ男がすたるんだ、

効果効能なんて度外視の決行だった。

s02オウム真理教が起こした01 
ハルマゲドンのためにサリンもつくってきた。
だから使うのはサリンでなければならない。

当初予定の東京全域てか人類ぜんぶ、のはずが、ずいぶんスケールしょぼいかんじになったが、とにかくなんでもいいから実現したい。

そこらへ至る十七次元的理屈については、
別掲わりと完全版で詳しめに載せてみたんだけども、正直キ印たわごとである。
まあとどのつまりは、

s23男がすたる 
ハルマゲドンが起こらなきゃ男がすたるんだ、

これ↑なんで。

このへんのサリン散布へといたる動機を、常識的な損得感情理詰めで考えて納得しようとしても無理がある。大量殺人動機なんてだいたいすぱっと説明できるほど単純じゃないしとくにオウムだし麻原だし。

この厨房っぽいあやふやな動機がやはりオウムらしい。

s23そのあと石川が 
そのあと石川が「世間の同情を買うために、マスコミの前で自分を撃ってくれ」と志願、「おまえ世間的にネームバリューないから」と却下されたり、世間の目を逸らすために教団が攻撃されたような爆弾事件を起こそうって話とか、サリンを撒いたら新進党犯行声明ビラを撒こう、とか、

グダグダ話してる間に、リムジン上九一色村に到着、謀議もなんとのう終わる。

第二にしてくれ、瞑想して考える」

s20婦警さんが021s06村井東京制圧02s19井上嘉浩顔02 
このリムジン謀議で、遠藤サリン生成村井総指揮井上現場指揮
が命じられた、かどうかはっきりしない。

s23この夜の 
この夜のリムジン謀議もじっさいはもっと居酒屋談義ばりの無秩序混沌のきわみだったらしく、記憶も混乱。

松本サリン事件決行が決まったときも同じで、グダグダ話にみんな何がなんだか分からないまま、とりあえず終わってみたらやることがなんとなく的に決まってました、

ってのがオウムだった。

それじゃ法的に通用しないんで、裁判ではさくっと整理されてなんか違うものになっている。

だから事実と違う、という意味では、裁判の判決はもちろん、さらに弟子の暴走論をぶつ方々もまた、事実とちがう主張してるわけで。

s23やってもらいたい 
どっちにしても、リムジン上九一色に到着してまもなく、
異様にテンション高い村井第六サティアン3階の廣瀬健一の部屋にやってきて、

やってもらいたいことがある」「どうだうれしいだろう
それしか言わず、興奮して何度も部屋を出たり入ったりしてたんで、

遅くともこの時間には、地下鉄サリン散布が決まってたのは間違いない。

s23どっちにしても 
1995年3月18日 土曜日 午前4時


──地下鉄サリン事件まで、あと2日。


第二十四解 月曜日 午前8時1分】へとつづく
title目次へ39 
s00主な登場人物01 s00事件関連年表01 s00用語組織図01 title関連資料 
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