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【事件激情】ハラハラクロック!6発目【連続企業爆破】

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市民社会に自らの正体を知られてはならない
───────「腹腹時計 兵士読本 Vol.1」



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警視庁公安部による捜査は、
公になった記録や被告の手記などから流れは事実に即してる、
が、例によって一部は仮想にして創作である。
東アジア反日武装戦線のうち何人かは、
もう真実を語ることができない。
彼らの会話や思考の多くも創作である。



title茗荷谷の客

丸の内署丸の内ビル街爆破事件特捜本部

タクシーの運ちゃんの証言「御茶ノ水で乗せた2人組」から
聞き込み範囲を広げて当たった結果、

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「当日朝9時頃、円筒の重そうな荷物を持った2人組が地下鉄に乗るのを見た」

丸ノ内線「茗荷谷」から乗車>「御茶ノ水」で降りてったらしい。

なんで覚えてたかというと、

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その2人組、ひそひそ話してて、「爆弾」「丸の内」とかの言葉が聞こえたそうな。

でも矛盾するのは、
御茶ノ水駅前で2人組がタクシーを拾って丸の内へ向かったのが=昼12時過ぎ、
が、

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朝9時茗荷谷から乗ると>3駅目の御茶ノ水にすぐ着いてしまう。

じゃ12時まで空白の3時間、なにやってたのか?
というか重い爆弾を抱えてわざわざ通勤ラッシュの地下鉄にナゼ乗る?

そんな疑問も湧くんだが、唯一先がつながりそうな線なんで、神田署大塚署に分室を置いて、聞き込み部隊がふんだん投入された。

(けっきょくこの目撃談はカン違い。爆弾町屋から片岡利明運転のスバル御茶ノ水まで運ばれてきて、職場からやって来た大道寺と駅で合流、タクシーを拾ったので、地下鉄には0.1秒たりとも乗せられてない)

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茗荷谷犯人のアジトがあるか、犯人が駅まで車で乗り付けた可能性もあるとみて、
(いやだから、間違いだって)

近隣への聞き込みを強化しています。
(でもこのカン違い捜査が、のち解決にむけて思わぬ展開につながるから人生わからんことである)


「次、公安部から新しい資料提出」

公安部は、とっくに手に入れてた情報をいま知ったかのように披露した。


「腹腹時計 兵士読本VOL.1」

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編著発行は、東アジア反日武装戦線“狼”

3月初旬には市場に出回ってるのが確認済み、便乗の悪ふざけではない。

ざわざわっ。

「この『腹腹時計』作成に関わった人物が、爆破犯自身もしくは共犯と思われます。現在、内容を徹底分析中です」

静かに座ってる公安1課管理官を、捜1管理官がねめつけ。

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嘘つき。おまえらこのネタ、もっと早くつかんでただろ。

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公1管理官は涼しい顔。


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刑事部デカの心の声=そんなもん何回読んだってホシの名前は書いてねえよ。

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公安部デカの心の声=おまえらなんてクツ履きつぶして大好きな聞き込みしてるがいい。我々公安はもっとスマートにやるんだかんな。


さてこのせめぎ合いの背景なんだけども。
この頃警察幕藩体制」内でぼちぼち地殻変動が始まってる。

武断派吏僚派の押しくらまんじゅう。

60年代安保から70年代前半分まで、
デモ、大学紛争、市街騒乱、成田闘争、
全国のどこかで一揆があった。

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警備部機動隊が前面に出て、力と力で打ち負かす“戦国時代”だった。

“戦時下”では戦国武将よろしくケンカ得意な人材がハバをきかせた──

h060bookbushoh200.jpg 戦国武将事典 乱世を生きた830人 
気の荒い闘将・泰野章@前警視総監、慣例破りの軍師佐々淳行@警備局警備課長、その佐々にすら「態度でかい」呼ばわりされる公安第1課“ドン亀”こと亀井静香──
平時ではぜったい干されるような野武士系

「正しき官僚」たちにとっては好ましうない。秩序を乱す。
まーたしかにそいつらいくさでは結果出してたしおまえ代わりにやれと言われてもイヤだからしぶしぶなりをひそめてたんだが。

佐々なんぞホントに戦国武将の子孫で、
h06sasa200.png 
武功を挙げた機動隊長に自分んちにある名刀を授けたという。
何時代だよ!「正しき官僚」的にはよけいいらつく。

が、ようやく警察は一揆相手のいくさに勝利しつつあり。
戦国乱世はやっと終わる。

これからは機動隊=目に見える力ではなく、
公安警察=見えない力の時代だ。
いくさを戦うんじゃなくて、いくさの前に踏み消す影の力。
そう、整然と美しき秩序の時代はもうすぐ。

というわけで、戦国の残り香にはそろそろ消えてもらいましょうか。ほっほっほ。

などと正しき官僚たちは、この連続企業爆破事案をどう利用してウマーにもってくか、事件解決なんてそっちのけで、ひそひそにやにやしてるんである。

公安部という生き物はそういう空気感を敏感に察知、もちろん強い方につく。

やっぱりいろいろ隠し球を持ったまま、
ひそひそ内緒で活動中。

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課長代理補佐心得主査格、お待たせしました。これが『腹腹時計』の裏表紙に使われてた『創造』の記念すべき最終号の実物であります」

「おお、よく手に入ったな」
「地球上でうちの手に入らない本はありませんよ。
それともう1冊、
『新左翼』黒ヘルの機関紙です」

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「なにより、この『新左翼』丸の内爆破4、5日前に発行されてるんですが、
『あなたの企業が朴政権を支えている』と題して日韓政財界相関図が載ってます。
もちろん三菱財閥の名もありました。
次に戦前戦後に朝鮮半島に進出した日本企業が紹介されています。
こっちでは三菱重工が激しく罵られてますね」

犯人はこれを読んで三菱重工を標的にしたと?」
「さあ? どちらにせよ三菱がやられるのは時間の問題でしたがね」

「また不遜な口を。おまえは警察の味方なのかアカの味方なのか」

h06seigino.jpg しれっ 
「自分は正義の味方です」

h06130130.jpg h06150130_20111225200443.jpg h06140130_20111225200443.jpg 
三菱重工は軍需産業だとか植民地政策に加担して儲けたとかなんとか、左寄り知識人からさんざ叩かれてましたから。
過激派ってすぐそういうお墨付きに飛びつくし、
いつかやらかすヤツが現れると思ってました」

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大学紛争は尻すぼまり、左翼の心のふるさと中華人民共和国までアメリカ日本と国交を正常化、アメリカベトナムからも撤退して。

ケンカ祭りの大義名分が見当たらなくなってきた。
残るは三里塚@新国際(成田)空港反対くらい。
なんだかんだいって日本って平和。

h06170200_book_20111225200444.jpg 赤軍―1969→2001
といって重信房子@日本赤軍みたいにアラブまでマジ遠征ってのもなあ。
世界革命ってカッコよさげだけど、アラブって砂漠だし遠いしー。年末年始とお盆くらいは実家に帰りたいしー。

と、ゆらゆらめいていた彼らが新たにとびついたのが、
「民族問題」だった。

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なかでもアナーキストという人種。
最初のうち口だけ集団と思われて放置されてたが、68年誤爆事件やらかし、爆弾テロやる満々ってのを公安に知られた。

以後、アナーキストといえばイコール爆弾というくらい爆破テロをやらかし、公安アナーキストも監視対象に加えてるわけで。

警視庁公安部は、各道府県警公安課と共同で、全国で認知されてるアナーキスト800人くらいを洗い出している。

でも、あいにく犯人は、
そのリストの中にはいない。焦ることになる。

「狼」のあまりに普通の生活ぶり、
いわゆるいかにもの過激派イメージで繰り広げてる大捜査網にまーたく引っかからないんである。

彼らは、狩人が網でわさわさ獲物を追ったててる繁みとはぜんぜん離れた場所で、彼らのゲームをしていた。


9月27日

三菱重工ビル爆破テロから、
解決の糸口さえつかめないまま1か月になろうって頃、

世間がまたもや沸騰。

h0710220_20111225200445.jpg 
三菱重工ビル爆破犯行声明文
「狼通信」が、
マスコミで大々的に公表されたんである。


7発目 古代神殿のニセOL】へと続く
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