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【事件激情】再掲@サティアンズ 第五解【地下鉄サリン事件】

title前解へ戻る39  title目次へ39  s00主な登場人物01



性欲の捨断ができない

──菊地直子の「日記」より

1996年11月所沢のアジトに警察が踏み込んだ際、すんでで逃走したものの、
一生の不覚な超恥ずかしい日記が押収されていた




s0aサティアンズタイトル01

オウム真理教による犯行の経緯、警察の事件捜査は、原則公開された情報にもとづく。
ただし丸メガネの女はじめこの色で示される人物は、架空の警察官であり、
実在する警察関係者オウム信者彼女の関わりは、創作全開ソースは妄想である。



s05cpt1229.jpg

s04ヨガはい息を01 
「はい、息をゆっくり、ゆーっくり」

オウムは初めから異様な集団と思われてたのではなく。

発足当初の80年代半ばからしばらく、ニューエイジ仏教としてもてはやされていた。

s06麻原中沢新一 
s06麻原とたけし 
学者やらが絶賛したり、麻原が大学で講演したり、麻原と著名人やらが対談したり。
(そのへんの方々は、いま何もなかったように振る舞ってる)

オウムだけではなく、アンチ物質文明的なもの、今流ならスピリチュアルが、なんとのう許容されてた、というか気分的に求められてた空気があった。

とりわけニューアカのブームで急にもてはやされた人文学系ハイソとその影響を受ける偏差値高い系が、ヨガやら気功やら霊感やら民間療法的なあれやこれやに傾斜したのがこの時代。
ときはバブルで金があるんだけどなんか乗り切れない、こんなんでいいんかしゃんボクは誰ここはどこ?
まーヒマ人が多かったんである。

そして、いつの時代も宗教詐欺にだまされやすいカモ層はというと……やはり安心安定いつものごとくいつものようにだまされた

が、

さすがに94年後半までくると、なにかとニュースを賑わす異形イメージに、
やや引き気味な若者も増えてくるんで。

s04ヨガ今までどおりの s04ヨガ今までどおりの20 
なので、今までどおりの勧誘以外にも、道場とはべつにレンタルルームなどで気軽なヨガ体験教室とか神秘体験イベントとか、尾崎豊追悼ビデオ鑑賞会とか、イベント系サークルもどきょんとか、
いろんな擬装戦略をとるようになった。

とっかかりはオウム色無し、回を重ねてずるずるずる深みに。

なんでいきなり尾崎豊?というと、尾崎豊オウムは、社会とか大人とか世間とかに反発するメンタリティの方角が似てて共通の土壌があるんで>尾崎ファンなら勧誘入信へともってきやすいから。

s04少女在家の友だち 
s04少女おいどこから02 
「おい、あれ、どこから来た子だ」

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【事件激情】サティアンズ 第二十六解【地下鉄サリン事件】

title前解へ戻る39  title目次へ39  s00主な登場人物01  s00事件関連年表01 



終末論をかかげるカルトは世界に数多く存在する。
だが、自らの手で世界を終わらせようとしたカルトは、
ただひとつ、オウム真理教だけだ。

──ロバート・J・リフトン@精神医学者




s26げつようび

1995年3月20日 月曜日

地下鉄サリン事件発生後──深夜

警察庁、どんより。

霞ヶ関中央官庁、とくに警察庁警視庁職員大量虐殺ねらいのテロなのは明らか。
ニッポン警察も初めて直面する、既成概念の通じない敵だった。

s26だいげきろん 
で、2日後予定の強制捜査について、大激論が。

「それみたことか、サリンはあったじゃないか。もっとあったらどうする」
2日後は危険、充分な態勢を整え直すため延期すべきだ」
「まだ都内でテロを仕掛けるつもりかもしれない。首都防衛に力を注ぐべきでは」
Xデイを公表してるわけじゃないし、延期もやむなし」

s26おされぎみ 
という声が強くて、22日は押され気味に。

そんな弱含みの空気を、

なーにを怖じ気づいておるか!
s21もたもたしてるうちに02 
井上幸彦@警視総監 

「これは警視庁、いや警察、いや国家への挑戦状!
警察を封じ込める目的で起こされたことは明白である!

s26ここでおくびょう02 
ここで臆病風に吹かれて延期などすれば、警察腰が引けたと思われる!
きゃつらの思惑どおりになるだけだわ!

きさまら警察官であろうっ。

s26めっきか びしィッ
偉そうな階級章は2階の売店で買ったオモチャか!?


mark8_60.jpg  

同じ頃──

s26まにゅある 
オウム真理教強制捜査カミングスーンを見越して、
去年つくった強制捜査マニュアルに沿って証拠隠滅をはかる。

s26いほう 
違法行為の証拠になる記録、帳簿、メモのたぐいはどんどん焼却。
失うとまずい科学技術省の記録類は、サマナが小分けにして持ち出せ。

「これを君に預ける。科学技術省の重要情報だ」

s26ほとぼりが 
小林勝彦@科学技術省秘書

トリウム爆弾、レーザー砲戦車、反物質爆弾、人工雷、巡航ミサイル、金属イオン爆弾、氷爆弾──の設計図というか「やりたいなリスト」

科学技術省トンデモ新兵器こそいちばんいらんと思うんだが。


mark8_60.jpg 

s23聖路加国際 
地下鉄サリン事件修羅場の余韻まだ残る、
聖路加国際病院

s26こつ

コツ、コツ、コツ──

s11立ち止まる靴01s26こつきい 
コツ─────────────キイイイ──

s26きいい02

s26けいしどのnew0830

s26きいい04 
s26きいい03 

s23鼻水はふけ 
警視どのー」

s26けいしどのー 
s26よかったnew0830 
渋谷くん、よかった無事で」

「よしよし」


「あーこらっ、もー髪に鼻水ついたじゃん!」



s0gjサティアンズタイトル

1995年3月22日に行われたオウム真理教強制捜査までの、警察自衛隊、そしてオウム真理教の動きは、公開された情報にもとづく。
登場する公官庁、企業、機関、組織、部局、役職もすべて実在する。
白鳥百合子1107などこの色で示されるのは、架空の人物であり、実在する人物、事件、出来事と架空の彼らの交差する部分は、例によって創作全開ソースは妄想なんであるが、その内容には一応意図がある。
また、この色この形式*の人名は仮名である。



s26cptカナリヤは啼いているか05
line_cross5_450_30.jpg



s26しらとりけいしに 
白鳥警視に話がある」

s26たかいし 
高石和夫@警察庁警備局公安第1課長@白鳥百合子の上司

s26こんばんnew0830 
「こんばんわ、課長。こんなとこにおいでになる暇ないのでは?」

s26なきつかれ 
「彼はどうしたんだ?」
「泣き疲れて寝ちゃいました」

s26きみのけいたい 
「君の携帯電話だ」

s26すまなかった 
「すまなかった」

s26あなたがあnew0830 
「あなたが謝らないといけない相手は私じゃないと思いますけど」

s26えんきせず 
強制捜査は延期せず、予定どおり22日決行と決まった」
「あら、てっきり皆さんパニクって延期かと思ってました」

「そうなりかけたが、総監の一喝で変わった」
「あー、あの人は戦国武将ですからね」

s26るすでんでは

「──留守電で1107が助けを求めてます。対応は?」

「していない。事前に波風立てるのは好ましくないとの指示だ」


s26けつあつ

「今日はわざわざありがとうございました。
私の血圧が上がる前にとっととお帰り願えますか

s26びきょく

備局長は君を黙らせたいようだ。気をつけろ」

s26きをつけろ 


mark8_60.jpg  

「ねえ、このあいだ、あなたと話してたときだけど──」

s26ねえこのあいだ02 
マハーカッサパの、ほらアメリカの、ヘリ免許の話したでしょ」
「あ、はい」

「あれね、自分で喋っといてなんだけど、あんまり広まらない方がいいの。
まだ他の人に話してないよね?」

s26はいもちnew 
「はい、もちろんです」

「よかった。このまま内緒にしておいてくれる?」
s26ないしょに02 
マチク・ラプドンマ師
会員番号20番@最古参信者。
1990年総選挙にも立候補した25人のひとり。

イラストレーター、バブル華やかりし頃ばりばりギョーカイ人だった。
教団では編集・美術系のワークを担当。
富士山総本部道場曼荼羅図を描いたのも彼女である。

入信前は岐部哲也@マハーカッサパ正悟師@もし平井堅がインド人だったら恋人で。彼女の方が先にオウムにのめり込み、岐部は彼女を止めようと同行するうちにミイラ取りがなんちゃらかんちゃら。

古参のわりに知名度低く、ほぼ同期の早川、村井、新實岐部らが大臣長官にまで出世したのとくらべると、彼女はずっと目立たず地味に中堅幹部のまま。
ただ真面目で修行スキルはわりと高く、周りから敬意を払われていた。

石井久子都澤和子と似た古風な少女的美人だったんだが、なぜか麻原に重用されていない。彼女の何かが麻原のお好みに合わなかったと思われ。

「ねえ、さっきから顔色悪くない? 大丈夫?」

s26あのさまな 
「…あの…サマナが、在家の人たちから、今朝の地下鉄事件オウムがやったと世間で言われてる、と聞いてきたんです。私、不安で」

「気持ちは分かる。でもみんなが動揺するからね。
あなたを慕ってる子はあなたが思ってる以上に多いんだから」
「……すみません」

s26さここよ01s26さここよ022 
「さ、ここよ」
 
s26さここよ031 
「どうぞ、入って」

s26ああった032 
s26はいって01 
「電気電気、あ、あった」

s26ああった  
s26ああったnew0830

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【事件激情】サティアンズ 第二十二解 前篇【地下鉄サリン事件】

title前解へ戻る39  title目次へ39  s00主な登場人物01  s00事件関連年表01



坂本弁護士一家事件ポアだったと信じたくて
麻原にはもう神秘性は感じてなかったけど
教団を抜けてしまえば、あれは単なる殺人になってしまう
そう考えると教団を抜けられなかった

──────────端本悟@被告人質問で




s22よっくっ 
「うっ、このっ、やろっ」

あっ、くっ、えいっ──

s22ああえいくそ 
ああ、くそ、えいっ──

杉マリコ*@ロッカー大のコンテナに監禁>そのまま年越し>これで3か月目突入。

一度外に出されたとき、小さなドライバーをくすねてきた。
それで床の鉄板のネジをゆるめようと、

s22何日にもわたって 
いまだ折れない不屈のメンタルで、すでに何日にもわたって暗闇かつしゃがむことしかできない狭いコンテナ内で苦闘中。

以前、自治省の見張りのやつが「床を外して逃げた信者がいた」
って話してるのを盗み聞いたから。

s22お腹の子のために 
「お腹の子のために、負けるもんか」

s22サティアン 
負けるもんか


s0teサティアンズタイトル02

オウム真理教による犯行の経緯、警察の捜査は、原則公開された情報にもとづく。
登場する公官庁、機関、組織、部局、役職もすべて実在する。
ただし白鳥百合子はじめこの色で示されるのは、架空の人物であり、
実在する人物と彼らの関わりや出来事は、創作全開ソースは妄想である。
またこの色この印*のある人物は仮名である。


いつ終わるともしれず延々とつづいたサティアンズ、ようやく終盤へと突入──


s22cptアサシンズ ─前篇 
whitespace6*4
redline640*10


s22霞ヶ関駅 
1995年3月15日 水曜日 ──地下鉄サリン事件5日前

午前8時──

営団地下鉄丸ノ内線 霞ヶ関駅

中央官公庁ど真ん中、いわば官僚たちの御用達駅

その駅員から110番通報

s22不審なアタッシェ 
「駅構内に不審なアタッシェケースがある。爆弾かも」

とかやってるあいだに、アタッシェケースからいきなり、

s22水蒸気が ぶわっ
わーっ毒ガスだーっ

警視庁機動隊爆弾処理班が駆けつけ。

改札口近くに置かれてたアタッシェケースを慎重に回収。
不審なアタッシェケースは駅構内に計3個。ぶわっと蒸気噴いたのは1個だった。

「中身は爆弾ではありませんでしたが、
500mlペットボトル大の金属製タンク2本ファンが仕込まれていました」

s22超音波震動 
超音波震動でタンク内の液体を気化させ、ファンで穴から外に送り出す仕組み。

「それで、タンクの中身ですが…、ただのでした。噴出した蒸気にも毒性はなく」

なーんだ。

が、気になるのは、中身が既製品じゃなくて金属加工であつらえたもので、
しかもサイズもきれいにズレもなくそろっていて。超音波震動を使う気化装置といい、
技術知識と高性能の工作機がないとできない仕事だ。
極左過激派のいかにも手づくりってかんじの爆弾とは明らかにちがう。

s22気味悪いのは

それよりも気味悪いのは、このアタッシェケースがあった改札口──

s22いちばん近いのがA2 
いちばん近いのがA2出口ってことで。A2から出ると目の前に、
s22人事院ビル合同庁舎がある 
人事院ビル合同庁舎」がある。少し歩けば警視庁職員出入口も。
つまり警察庁警視庁の人間がよく使う出口であり改札口であり。

オウムのしわざか」と、マルエスシフトに関わる幹部たちはひそひそ。
なんでなのかはわかんないけども、
次はサリン撒くど」って脅しじゃないのか、
という説に落ち着いた。


違うんだが。
 

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